ビジネスプラン屋台トークセッション|HVK2023開催報告vol.1

  1. HVK2023

Healthcare Venture KNOT 2023、コミュニケーション会場の「ビジネスプラン」をテーマとした屋台の前半戦では、漫画家や小説家のトータル支援を行っている、株式会社コルク取締役副社長兼COOの黒川 久里子氏をお招きしてスモールトークセッションが行われました。


ビジネスプラン屋台トーク1】

Healthcare Venture KNOT 2023
開催日時:
11月18日 13:00~14:00
会場:コングレスクエア日本橋
主催:キャピタルメディカ・ベンチャーズ、おうちの診療所 presented by 東京ウェルネスインパクトファンド

【登壇者】黒川 久里子|株式会社コルク 取締役副社長兼COO/ 一般社団法人せりか基金 代表理事
【司会】和田誠一郎 |マネックスベンチャーズ株式会社 代表取締役


登壇者紹介

黒川 久里子|株式会社コルク 取締役副社長兼COO/ 一般社団法人せりか基金 代表理事

聖心女子大学を卒業後、メーカー法人営業、海外生活、外資系企業勤務などを経てコルクに入社。 現在はNYと東京を往復して暮らす。


事業設計の根底にある想いとは?

本セッションは、事業設計を行ううえで基盤となる「想いの大切さ」をテーマにトークが進められました。

漫画家や小説家のトータル支援を行っている、株式会社コルク取締役副社長兼COOの黒川氏は、「良い漫画や小説には、読者の行動変容を実現させて、人生の生き方すらも変える力を持っている。それを現実で実現させたい」と事業設計の根底にある想いを語りました。

社名である「コルク」の背景について問われると、「漫画や小説が100年以上続くように支援していこうという想いがあります。10年、20年熟成させて完成するワインに因んで、コルクという名前にしました」と想いを明かしました。

漫画や小説は出版してからなかなかヒットせず、終了を迎えてしまうことも少なくありません。そのなかで黒川氏は「私たちはたとえ最初の2、3年読まれなくても10年、20年後にヒットできるように支援を行っている」と、株式会社コルクが行っている支援の仕方について説明しました。


作品を通して行動変容を示す

黒川氏は「漫画『宇宙兄弟』では筋萎縮性側索硬化症(以下、ALS)という未だ確固たる治療法が解明されていない難病を、ヒロインであるせりかが、宇宙で研究し、原因究明に大きく近づく実験に成功するシーンがあります。実際に漫画で語られた内容を、現実世界で実現するために『一般社団法人せりか基金』を立ち上げ、漫画の読者や活動を応援してくれる方など様々な方から寄付をいただき、ALSの研究者へ研究助成金として支援する活動を行っている」と説明し、漫画や小説を原点に、読者への行動変容を起こすことが可能であることを示しました。

「読者が漫画を通して自ら行動することによって、漫画のなかにある内容を現実世界で実行することができる。そして読者は自身が支援した価値を実感し、新たな気づきと発見を提供していきたい」と伝え、読者の人生すらも変えることのできる設計に、事業の魅力を語りました。


まとめ

「現在ご支援していただいた寄付金は、ほとんどすべてALSの研究支援に充てています。ALS以外の疾患でもつらい思いをしている方がたくさんいらっしゃることも現状です。一般社団法人せりか基金を一例にして、より一層たくさんの方が支援をいただけるよう、規模を広げていこうと考えている」と今後の展望を明かし、トークを締めくくりました。


コミュニケーション会場の「ビジネスプラン」をテーマとした屋台ゲストトークセッションは、後半へと続きます。