ビジネスプラン屋台トークセッション|HVK2023開催報告vol.2

  1. HVK2023

Healthcare Venture KNOT 2023、コミュニケーション会場の「ビジネスプラン」をテーマとした屋台の後半戦では、大企業新規事業開発や組織開発を行っている、株式会社グロースハックスタジオ(現:株式会社TR-55)代表取締役の広岡 一実氏をお招きしてスモールトークセッションが行われました。


【ビジネスプラン屋台トーク2】

Healthcare Venture KNOT 2023
開催日時:
11月18日 15:45~16:30
会場:コングレスクエア日本橋
主催:キャピタルメディカ・ベンチャーズ、おうちの診療所 presented by 東京ウェルネスインパクトファンド

【登壇者】広岡 一実|株式会社グロースハックスタジオ(現:株式会社TR-55) 代表取締役
【司会】和田誠一郎 |マネックスベンチャーズ株式会社 代表取締役


登壇者紹介

◆ 広岡 一実|株式会社グロースハックスタジオ(現:TR55株式会社) 代表取締役

豪化粧品JurliqueとAesopのマーケティングに従事した後、日本初のGPSゴルフナビゲーション事業の立ち上げに参画。 その後ネット会社にてメディア事業の立上げや、海外スタートアップへの投資、M&Aなどに従事した後、アドイノベーション社に参画。 取締役CFOとして2回の資金調達や全社戦略、およびIPO準備等に従事し、2015年4月創業。


事業設計を行ううえで大切なことは?

本セッションでは大企業新規事業開発や組織開発まで行っている、株式会社グロースハックスタジオ(現:株式会社TR-55)代表取締役の広岡氏をお迎えし、「事業設計を行ううえで大切なポイント」について伺いました。広岡氏は、「事業設計を行う前に、その本質である何の問題を解くのかということを見失ってはいけない。問題が違えば、設計自体が変わってくる」と語ります。


伸び悩んでいる企業が陥っている共通の落とし穴

企業の新規事業開発や組織開発は、たくさんの要素が絡むため、複雑な条件下で進行されます。そのなかで、広岡氏が「実際にどのような相談を受けるのか」について以下のように回答しました。「大企業でもスタートアップ企業でも、事業が伸び悩んでいる企業の多くが、自身のミッションの範囲内でしか問題の探索をしない。本質は、問題の論点が実は別の部分に移っていることが多い」と、共通の落とし穴があることを明かしました。あまりイメージが湧いていない会場の方々に向け、広岡氏は「車のメーカーがデフォルトでドリンクホルダーをつくったら、ドリンクホルダーの外付けの市場がなくなった。つまり問題は変わっているのに、いつまでも車の外付けのドリンクホルダーをつくっていることと変わらない」とたとえ、会場全体が納得の空気感に包まれました。


内側より外側!社会構造の理解が事業設計の基本

一般的に市場で勝ち抜き、問題を持続的に解決するには自社の強みを生かすべき、という考えがありますが、実際に取り組んでみると簡単にはいきません。そんな悩みを抱える参加者から、「自社の強みを活かして問題を解決しようと思っているが、その強みで解決できないこともある。その場合は、どのような視点が必要か」という質問が投げかけられました。広岡氏は、「自社の強みで解決できることは行うべき。ただ、現在は問題が変化していく時代。重要なことは、次に解くべき問題が何か、その解決に必要な構築すべき次の強みは何かという視点。それが事業の価値の向上につながる」と、成長する事業設計を行ううえで大切な観点と考え方について熱く語りました。


まとめ

最後に広岡氏は、「問題をクリアして事業をより良い形にしていくには、本質に目を向けることこそが、事業設計の最初のプロセス。この成り立ちを理解して本質である問題を解決することが、事業設計において重要だと考えている」と参加者にメッセージを送り、トークセッションを締めくくりました。


本記事では、Healthcare Venture Knot 2023 の屋台トークセッション「ビジネスプラン」の様子をお伝えしました。屋台トーク1では、事業設計の根底にある想いについて、屋台トーク2では、事業設計を行ううえで大切なポイントについて議論しました。社会課題の解決に資するビジネスプランを構築するためのヒントが得られる時間となりました。イベントにご参加いただきました皆様、ありがとうございました。