【第1回 Knot Program2023 】ToC作成合宿でビジネス課題と登り方を整理!

  1. Knot program

2023年5月20日(土)から21日(日)にかけて、実践型のインパクト起業家育成プログラム「Knot program(ノットプログラム)」の第1回定例会(合宿)が、東京都八王子市高尾町で開催されました。

全国各地から5チーム・6名の起業家が集結し、先輩起業家による講義や自己理解を目的としたワークショップ、ToC(セオリーオブチェンジ)を作成するワークショップに取り組みました。また、夜は美味しいお肉とお酒とともに、参加者、メンター、スタッフが交流を深めるBBQと焚き火が催されました。本記事では、2日間にわたる合宿の様子を簡単にご紹介します。


【イベント概要】

実践型起業家育成プログラム「Knot Program」第1回定例会(合宿) 

主催:株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ、おうちの診療所 Presented by 東京ウェルネスインパクトファンド

日程2023年5月20日(土) 〜 5月21日(日)
開催場所タカオネ(東京都八王子市高尾町)
内容1日目:自己理解研修、講義「ToC」およびToC作成ワークショップ
2日目:ToCの発表、講義「課題・解決策フィット」
参加者<起業家> ※敬称略、順不同
1) 深澤裕之(Nurse and Craft合同会社 代表社員)
2) 叶卓史(株式会社norths CEO)
3) 川﨑淳子(株式会社 flagMe COO)
4) 近藤奈央 / 三野宏之
5) 田中圭(株式会社セラピア 代表取締役)

<講師>
大久保亮(株式会社Rehab for JAPAN 代表取締役社長 CEO)

<メンター / スタッフ>
青木武士(キャピタルメディカ・ベンチャーズ) 
後町陽子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)
河村由実子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)
石井洋介(おうちの診療所)
木野瀬友人(おうちの診療所) 
甲 浩子(おうちの診療所)
横田達之(おうちの診療所)
和田誠一郎(マネックスベンチャーズ)


【合宿タイムスケジュール】

◆ 1日目(5月20日)
13:00 開会挨拶
13:05 自己理解研修
14:50 講義「ToC」
15:05 ToCワークショップ+発表準備
18:00 BBQ
20:00 焚き火
21:00~ 自由時間(温泉、二次会、発表準備)

◆ 2日目(5月21日)
7:30 体操
9:00 ToC発表会
10:55 講義「課題・解決策フィット」
11:25 質疑応答
11:45 振り返り
12:00 解散


1)開会挨拶
青木武士(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)

ノットプログラム2023では、「『この課題を解決できたら、〇〇がこんなにも良くなるのに!』と考えているヘルスケア領域の課題とその解決策について、自らの言葉で伝え、インパクト投資家からの共感を得る」ことを目標としてます。開会挨拶では、プログラムと合宿の目的について改めて確認し、自分自身で学びを得る姿勢の大切さについて伝えられました。


2)自己理解研修
講師:後町陽子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ) 

1日目最初のプログラムは、アイスブレイクも兼ねた自己理解研修。参加者には事前にテストを受けていただいた上で参加いただきました。講師から、それぞれの特性とストレスの関係性、強みの生かし方などについて説明があります。参加者は、診断結果を基に、自分の特性を客観的に理解し、参加者同士で共通点・違いについて語り合いました。グループワークを通して相互理解を深め、今後の事業および組織作りのヒントを得ることができたようです。


終了後には、共通言語を使用して会話が盛り上がったり、「合宿に参加しなかったメンバーも含めてみんなで受けてみたい」とコメントがあったりと、反響がみられました。個人の潜在的な強みや人と人との関係性について理解や興味を深めることのできる時間となりました。


3)「ToC」講義&ワークショップ
講師:青木武士(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)

セオリーオブチェンジ(ToC:Theory of Change)とは、社会課題の解決を目指す企業・団体などが、事業がどう社会の変革に役立つのかについて、課題の構造・原因と、解決するための変化の理論・法則を図式化することです。

まずは、ToCの重要性と今回のToC作成方法について講師より説明がありました。その後、起業家とメンターでそれぞれ5つのグループにわかれ、約3時間にわたるToCを作成するワークショップに取り組みました。課題と目指す世界、そこに向けた登り方について整理・可視化することで、足りない部分や事業の課題が見えたようです。どのグループからも「あっというまの3時間だった」という声が聞かれました。

起業家・田中圭さんとメンター・後町陽子さん
起業家・近藤奈央さん/三野宏之さんとメンター・木野瀬友人さん
起業家・ 川﨑淳子さんとメンター・石井洋介さん/甲浩子さん
起業家・深澤裕之さんとメンター・青木武士さん
起業家・叶卓史さんとメンター・和田誠一郎さん


4)ToC 発表

合宿2日目の朝、5名の起業家がそれぞれの「ToC」について発表を行いました。発表と質疑応答を合わせてひとり計20分。多くの質問やコメントが飛び交いました。

スポーツ選手の目標設定と自己管理をサポートするアプリを開発する、叶卓史さん
デジタルヘルス技術を活用してACP支援に取り組む、 川﨑淳子さん
予防エビデンスのあるアプリ(DTx)の開発に取り組む、田中圭さん
島しょ部で高齢者の医療アクセス問題と孤独の解消に取り組む、深澤裕之さん
へき地での医療機会確保に取り組む、近藤奈央さん


5)講義「課題・解決策フィット」
講師:大久保亮(株式会社Rehab for JAPAN)

大久保さんが代表を務める株式会社Rehab for JAPANは、「介護に関わるすべての人に夢と感動を」をビジョンに、「エビデンスに基づいた科学的介護」の実現を目指すスタートアップです。

今回の講義では、大久保さんの貴重な経験談や大切にしていること、ビジネス課題を深掘りする際のポイントなどが丁寧に語られました。講義後には多くの質問があり、起業家の胸にとても響いているようでした。


6)懇親会:BBQ・焚き火

懇親会では、BBQと焚き火を囲み、美味しいお肉やお酒とともに、参加者、メンター、スタッフが交流を深めました。起業に関する熱い話題や、日頃の悩みの共有など、様々な会話が繰り広げられました。普段はなかなか話せないことも、お酒と炎の力により引き出されたようでした。


高尾山の麓という非日常空間で、楽しい思い出を作り、一体感を感じることのできた2日間となりました。これから6ヶ月間、5名の起業家はメンターとともに課題解決の実現に向けて歩んでいきます。

ノットプログラムは、現場の課題感とヘルスケアビジネスをつなぐべく発足した起業家育成プログラムです。ビジネスサイドの方には医療現場を、医療職の方には事業作りのノウハウを提供しながら、ヘルスケア領域における課題解決を行い、しっかり儲ける「インパクト起業家」を育成します。

プログラムの様子は、本サイト内で適宜配信していきます。また、キャピタルメディカ・ベンチャーズのTwitterや、おうちの診療所のTwitterでもプログラムの様子は配信していきますので是非合わせて御覧ください。

第2回定例会は、6月20日にオンラインで行います。次回のReportも、お楽しみに….!


【取材・文=河村由実子、横田達之 撮影=ひろし


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