【第4回 (後半) Knot Program】ついに折り返し地点!充実の意見交換をきっかけに高みを目指そう

  1. Knot program 2022

とうとう折り返し地点となったKnot Program。第4回目の定例会は、ついに初の対面開催が叶った合宿です。初回からここまでの学びを踏まえ、それぞれのチームが熱意をこめて発表しました。

ディスカッションを交えお互いの良いところや改善点をシェアしたことで、自己の課題や次の具体的なアクションを明らかにできたようでした。

本記事では、合宿2日目の中間発表会の様子を紹介します。


【イベント概要】

実践型起業家育成プログラム「Knot Program」第4回定例会(合宿)
主催:株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ、オンラインコミュニティSHIP

日程7月9日(土) 〜 7月10日(日)
開催場所タカオネ(東京都八王子市高尾町)
内容1日目:ウォーミングアップ、他己紹介ピッチ、FFS自己理解研修
2日目:中間発表会
参加者<参加者>※敬称略、都合により一部匿名・略称表記
1) 氏家(株式会社Plusbase Co-CEO)
2) 平野翔大(株式会社Plusbase)
3) 神馬紗智(株式会社Plusbase)
4) 畔原篤(薬剤師 │ 公衆衛生学修士)
5) 高木大地(株式会社Cone・Xi代表取締役 │ 看護師)
6) 田原純平(皮膚科医)
7) A(薬剤師)

<講師 / スタッフ>
青木武士(株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ)
石井洋介(株式会社Omniheal)
後町陽子(株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ)
河村由実子(株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ)
甲 浩子(株式会社Omniheal)
横田達之(オンラインコミュニティSHIP 運営)


【 2日目 タイムスケジュール】

9:30  はじめの挨拶
9:35  発表+フィードバック
11:40  閉会挨拶
11:45  振り返り
12:00  終了



中間発表と意見交換を通じてステップアップ

今回、Knot Proramの参加者同士が初めて対面での発表や意見交換ができました。オンラインでは見えてこなかった、各々が自社サービスに懸ける思いやこだわりが明らかとなり、互いに良い刺激となったようです。

さらに、他チームの良いところや逆に躓いている点を一緒に深掘りしたことで自分を省みる貴重な機会となりました。

では、各発表のトピックに挙がった中から厳選して意見交換の内容を紹介していきます。


課題とサービスがマッチしているのか

第1回の定例会より「医療者の心を守りたい」と訴え続けてきた株式会社Plusbase Co-CEOの氏家さん。開発中のメンタルヘルスケアアプリを主軸とした「Nurse-be」は、特にメンタル不調を抱えながらも働き続けてしまう看護師に向けて『気軽に頼れる場所』としての価値提供を考えています。

しかし、今回フィードバックを受け、想定している課題が本当に現場にあるのか、課題とサービスがマッチしているのかという難しさに直面しています。氏家さんは、「さらにto Cを意識した施策作りを見直したい」と決意を新たにしました。


シュミレーションは大事だが、検証を重ねて実績を作っていこう

患者さんに質の高い医療サービスを提供するために訪問看護業界向けのオペレーテンションシステムを制作している株式会社Cone・Xiの高木さん。回を重ねるごとにサービスの方向性やマネタイズの精度がアップしています。

だからこそ今後の懸念点として押さえておきたいのは、決してシュミレーション通りにはいかない可能性があるということ。合宿後、高木さんは「プロトタイプを作成し、現場でアウトカム評価を得た上で確かな実績を作りたい」と意気込まれました。


捉えた着眼点を活かしビジネスモデルの焦点を探そう

片頭痛はQOLを左右する重大なヘルスケア問題であると考えている畔原さん。片頭痛に悩んでいる人口は莫大であるものの未受診の人は40%にものぼり、経済にも大打撃を与えていると訴えます。

詳細にペルソナを設定してリサーチした上で、片頭痛を予防するセルフマネジメントサービスを考案しました。

実際、発表会場でも片頭痛の悩みをアプリで対策している参加者がいて、挑戦しがいのある課題であることは確かな様子。原因やその対策が幅広く、かつ個別性の高い片頭痛にまつわるトラブルのどこに焦点を当てるのか。一層、リサーチを重ねビジネスモデルを確立していくようアドバイスを受けました。


「なぜ起業するのか」その答えは自分の中にある

皮膚科医の田原さんは、前回の定例会後「行動量をアップする」と公言し、外部セミナー開催と法人化に向けた準備を着々とすすめています。

OTC医薬品の購入率が低迷しているのは、分かりにくいパッケージとその薬の価値を最大限説明できていないから。薬の情報格差を埋めるために、セミナー開催や薬の資料作成をサポートを考えています。

今回の中間発表会を通して、「改めて、なぜ起業するのかを内省し言語化することができた」と話す田原さん。今後は、ドラッグストアの課題を現場・エリアマネージャー・経営者の各層にヒアリングし理解を深めること、MVPの仮説検証を進めることに注力すると前向きなコメントも聞かれました。


ビジネスステップは先輩から学ぶのが吉

薬剤師のAさんはこれから膨れ上がる患者数に対して、医療従事者や病院が不足するという問題を体感しています。その一つの解決策として、何かと工数のかかる疑義照会をDXすることで、調剤薬局業界に好循環が及ぶと考察を進めているとのことでした。

また、発表の中でAさんから「課題ベースでフィードバックが欲しい」と要望があり、ビジネスの大先輩の青木さんとその場でディスカッション。薬局と病院との溝を埋めるための着眼点を広げる良い機会となりました。


【まとめ】合宿を終えて……起業家としての新たなステージに踏み入れる

中間発表や合宿全体を通して互いに意見を共有したことで、自社の方針や課題の解像度がアップした貴重な経験となりました。

今回、Knot Programに参加している各チームの皆さんは、ヘルスケア業界の課題を本気で解決したいと取り組んでいます。

多様な背景の専門分野の医療者やビジネスパーソンが直接集えたことで、価値観の刷新や確実なニューステップを踏み出せました。

やはりビジネスを生み出す上で重要なのは環境と付き合う人。起業家として新たなステージに踏み入れるために常に知見をアップデートしていく重要性を学びました。


以上、本記事では合宿2日目・中間発表会の様子をご紹介させていただきました。合宿1日目の様子は、こちらを御覧ください。


プログラムの様子は、こちらのサイト内で適宜配信してまいります。また、キャピタルメディカ・ベンチャーズのTwitterや、SHIPのTwitterでもプログラムの様子は配信していきますので合わせて御覧ください。


【文=川村みさと、撮影=上垣内 寛】